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 みなさん今日は、私は「ゆきやん」と申します。
 大和高原の小さな村に住み、高原の田畑と森を手入れする日々を送っています。
 森の木を最適な状況に管理し、間伐した枝を持ち帰り、薪(まき)と柴(しば)で風呂を焚きます。最近、「柴(しば)」と言っても若い人たちに伝わらなくなりました。ゴルフ場の芝ではなく、燃料にする「たき木」のことです。
 江戸時代の農民出身学者・新井白石のように柴を折り、燃料として利用する日々を過ごしています。海外から石炭や石油、天然ガスを輸入したり、原子力に頼らねば日々の生活が成り立たない現代社会にあって、江戸時代やはるか昔の縄文時代のような自然に近い生活を送っています。








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  018 2022/03/24

 山里の休日 その3



 先日3月中旬、いとこ宅のクヌギを伐採しました。



 大きな二本の幹を周囲の畑の作物や動物よけの柵をつぶさないようにロープを複数掛けながら慎重に倒しました。
 こんなに大きくなるまでに、どうして伐採しなかったのでしょう。里山では4〜5年に一度、幹は残して枝を切り、炭や薪に利用してきました。この木だけ、なぜ残されたのでしょうか。


◎木が伐採されなかった原因

 次の写真を見てください。

 木が伐採されなかった原因は、木の「うろ」です。甘い香りに誘 われてカブトムシ・クワガタ・コ ガネムシたち・・・・・だけではなく ミツバチ、いやもっと近寄れな かった原因は、大きなスズメバ チがクヌギの汁を吸いに来てい たからでした。





◎「うろ」は虫たちのために
 クヌギの根元にある「うろ」は、今後も虫たちのために残しました。数ヶ月で枝が伸び多くの虫たちがクヌギの木を取り囲むに違いありません。夏には近所の子どもたちが、カブトムシやクワガタを取りに来るでしょう。


◎シイタケの原木と薪(まき)



 写真左の木材はシイタケの原木に、右の枝は薪(まき)に。
 直径30センチメートル以上もある幹の部分は、我が家の電動薪(まき)割り機で細かく割っていきます。


◎スウェーデンの活動家グレタさんを思う

 「大人たちは安楽な生活のために自然を壊している。」
石油・石炭や天然ガスを湯水のごとくに使用し電気エネルギーに変えてお湯を沸かしたり・・・・・。
 スウェーデンの活動家グレタさんの言うように安楽な生活のために地球の遥か遠くから化石燃料を運んできては二酸化炭素を大量に排出しているではないか。
 安楽な生活のために老朽化した原子力発電所を再稼働して、いかにも二酸化炭素を出さない素晴らしい事業をしているようなコマーシャルを放送しているではないか。2011年の事故から11年たった現在、まだ自宅に戻れない人たちがたくさんいるというのに。
 安楽な生活をするために日本人はつい最近の痛い歴史を忘れてしまったのか。
 たった一人で声を上げたグレタさんに、今こそ学ぶべきではないでしょうか。