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生まれ
 1948年(昭和23年)
 ベビーブームの真っただ中
生活エリア  
 大阪 奈良 京都
趣味等
 本を読む事、
 音楽を聴く事
 (クラシック,ジャズ,中島みゆき)、
 山歩き、テニス、バイク、等






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  025 2020/12/27

 “2020 師走”


 コロナ時計が止まらない、時計が動き出して1年近くになる。感染症等、過去の収束状況は大体3年ぐらいかかっているので、あと2年ぐらいコロナ時計は止まらないのか、警戒状況が続くのか?動き出したワクチン接種、副作用も気になる。

 先日、大阪で働いている飲み仲間の後輩が亡くなった。彼は64,65歳ぐらい、これから第二の人生が始まるのに…
 飲み仲間だけにショックである。 12月3日、急に具合が悪くなり入院し三日目で亡くなった。原因はコロナ感染、8日火葬、葬式も無い…彼は毎日お酒を飲み、持病が無い元気者だったので、あまりにもあっけない最後。とうとう身近に来たか、人によっては持病が無くても危ないのだ。
 政府は経済優先、コロナ対策無し、自治体任せ、医療崩壊寸前。国民に自粛を呼びかけながら、自分たちは4人以上で飲み会、忘年会。これでは誰も信用しない。

 例年、大晦日に子供たちが帰省し、孫達とにぎやかな年末年始なのだが、GO TO コロナ感染拡大で帰省は中止。
 自宅で籠っている時間、読書と思うが本読む根気も長続きしない。とりあえず、年末年始は以下の本を読む事に…


 ブルデュー著 “ディスタンクシオン” 

 何かの本でディスタンクシオンと言う言葉を見かけた、よく分からないので調べるとフランスの哲学・社会学者ブルデューの本の題名で、意味は差異、差別化、卓越化。著書を購入しようとネットで見ると2分冊で約1万円もする。分厚い哲学書を買っても理解できるかどうか思案、購入を諦め、図書館で探したが見つからない。リクエストが少ないから、哲学書等はあまり置いていない。
諦めかけていたら、NHKテキスト100分de名著、ディスタンクシオン(岸政彦解説)を見つけたので、早速購入570円也。
 パラパラめくってみると、聞きなれない語、概念が色々出てくる。ハビトゥスと言う言葉も出て来た、ラテン語で、英語のhabit、フランス語のhabitude(ともに習慣、くせ)。
 ブルデューの言うハビトゥスとは傾向性,性向という事らしい。持続性を持ち移調が可能な心的諸傾向のシステムであり、構造化する構造として、つまり実践と表象の産出・組織の原理として機能する素性をもった構造化された構造である。

 何のことかよく分からない?! 570円の小冊子でも難しい。
 だいたい、フランス現代思想の知識人、デリダ、ミシェル・フーコー、ジャック・ラカン等も非常に難解、和訳でも理解不能。フランスでは認められるために理解不能な部分が10%はなければならない、ブルデューは20%理解不能部分があるとか…フランスのインテリは難しい事を言ったかを競い合うらしい。
 要するに、自分の個人的な趣味だと思っていたのが、社会構造によって規定され条件付けされている⇒ 私たちがどれだけ不自由かを説いた、自由について書いた本と解説。





 白取晴彦著 “日本の哲学者とお茶を飲む” 

 たまたま図書館で借りた本、著者が想像上で日本の賢人達とお茶を飲むと言う設定である。題名に哲学者とある、西田幾太郎、三木清、鈴木大拙等は分かるが、二宮尊徳、田中正造、兼好法師、道元、世阿弥とは、これまた面白そうな内容だ。
 この本は、対話形式で分かり易い。内容は人の生き方とか心があるか無いか等、やはり哲学・思想の話だ。

  西田幾太郎 
    禅定体験の悟り、純粋な自己存在を西洋哲学で語ること。

  三木清
    日本で人生哲学を語りはじめた最初の人。

  鈴木大拙
    禅と悟りをついて英語で世界に講演して広め、ハイデガーやエーリッヒ・フロム等と会談。

  二宮尊徳
    その生き方において、血統や学歴を重視する世間的価値を粉砕、
    ちなみに尊徳は180センチの大男で、銅像にある小柄な人では無い。

  田中正造
    無学だが足尾銅山事件で死ぬまで戦ったが、晩年には自然の中に神を見ていた。

  兼好法師
    心はない、禅の考え方と同じだが禅の考え方の受け売りでは無い。

  道元
    13世紀に生きた道元は悟りの状況について、はっきり表現しよう正法眼蔵を表す。

  世阿弥
    シェイクスピアよりも200年弱早く、新しい能を造り、芸術論を書いていた。


 以上は著者のコメント。
 とりあえず、睡眠薬代わりに読んでみることに。