有朋自遠方来 放浪楽人(さすらひのがくと)
profil
人生は旅。
知らない街を歩いてみたい
知らない海をながめていたい
どこか遠くへ行きたい
遠い街遠い海
夢はるか一人旅。
けれど、
遠くへ行かなくても旅はできます。
たとえば、
近所を散歩して知人に出会い
雑談するのも旅。
誰かに読んでもらいたくて、
こうやって文を綴るのも
私にとっては旅。
さて、どこまで放浪できるか ……
【放浪楽人】Topへ
【有朋自遠方来】Topへ
【一握の知力】Topへ
一つ前の記事へ
次の記事へ
037 2020年5月31日
何のための勉強? その目的と手段を考える
大人(親・保護者・教師)は子どもに「勉強をしなさい!」と言う。子どもはそんな大人に向かって「どうして?」と言い返す。すると大人は「高学歴を身に付けると、偉くなる 立派な職業につける お金持ちになる すなわち幸せになれる」と答える。そう、勉強とは「幸せになる」手段であると諭す。子どもはこの「幸せになる手段」としての勉強に何となく反発を感じながらも、とりあえず大人に従っていく。こういうことが日本では何十年と繰り返されてきて、もちろん今も基本的には変わっていないのだろう。
こんなことを考えていると、小学生の頃観ていたあるテレビ人形劇を思い出した。
井上ひさしと児童文学の山元護久と組んで脚本を担当した連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』というNHKの子ども向け番組が夕方5時45分〜6時まで放映されていた。
東京オリンピックがあった1964年4月に放送が始まり、『ひょうたん島』という漂流する島が舞台の奇想天外な物語。子どもの視点で社会や権威を風刺するセリフの面白さが大人にまでファン層を広げ、高視聴率をとった。1969年までの5年間で、1224回放送された。
ミュージカル仕立てで劇中よく登場人物が歌う、今も鮮明に覚えているこんな場面がある。
YouTubeでご覧いただきたい。
勉強なさい 作詞 井上ひさし&山元譲久 作曲・編曲:宇野誠一郎
(子どもたち) しち はち くう じゅう 勉強なさい 勉強なさい
大人はこどもに命令するよ 勉強なさい
(博士) えらくなるために お金持ちになるために
(子どもたち) あーあーあーあー そんなの聞き飽きた
(サンデー先生) いいえ 賢くなるためよ 男らしい男 女らしい女 人間らしい人間
そうよ人間になるために さあ勉強なさい
(トラヒゲ) そうだとも 泣けちゃうな 今の一言 みんな忘れるな
(テケ) トラさんもね
(サンデー先生) さんにがろく
(子どもたち) さんにがろく
(サンデー先生) さざんが
(子どもたち) きゅう じゅう じゅういち じゅうに じゅうさん
良い子になあれ 良い子になあれ
大人は子どもを教育するよ 良い子になあれ
(博士) 人にほめられるために お気に入りになるために
(子どもたち) あーあーあーあー そんなの聞き飽きた
(サンデー先生) いいえ よい大人になるためよ 男らしい男 女らしい女 人間らしい人間
そうよ人間になるために さあ良い子になりなさい
(トラヒゲ) そうだとも 泣けちゃうな 今の一言 それも忘れねえ
「男らしい男、女らしい女」というのは今の時代に合わない問題表現だが、私は基本的にサンデー先生(女性)の考えを支持したい。勉強を地位やお金を得る手段と捉えるのではなく、「人間になるため、より善き人間になるため、世の中のため人のために生きる人間になることを目的とする」のが勉強だと子どもたちを諭しているのだ。
我々大人は、ともすれば「勉強は手段」だとしか教えてこなかったのではないだろうか。勉強することの目的をどれだけ教えてきただろう。
50年以上も前の人形劇の歌が、今も心に響き、何かを訴える。
最後に、『ひょっこりひょうたん島』のテーマソングをお聴きください。60才以上はみんな歌えるはずです。そういえばモーニング娘も歌っていましたので、若い人でも知っているかもしれません。
作詞 井上ひさし&山元譲久 作曲 宇野誠一郎 歌 前川陽子
波を ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ かきわけて(ちゃぷ ちゃぷ ちゃぷ)
雲を すいすいすいすい 追い抜いて(すい すい すい)
ひょうたん島は どこへ行く ぼくらを乗せて どこへ行く ウーー ウーー
丸い地球の 水平線に 何かがきっと 待っている
苦しいことも あるだろさ 悲しいことも あるだろさ
だけど ぼくらは くじけない 泣くのはいやだ 笑っちゃおう 進め
ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島
何のための勉強? その目的と手段を考える
〜ひょっこりひょうたん島から〜
大人(親・保護者・教師)は子どもに「勉強をしなさい!」と言う。子どもはそんな大人に向かって「どうして?」と言い返す。すると大人は「高学歴を身に付けると、偉くなる 立派な職業につける お金持ちになる すなわち幸せになれる」と答える。そう、勉強とは「幸せになる」手段であると諭す。子どもはこの「幸せになる手段」としての勉強に何となく反発を感じながらも、とりあえず大人に従っていく。こういうことが日本では何十年と繰り返されてきて、もちろん今も基本的には変わっていないのだろう。
こんなことを考えていると、小学生の頃観ていたあるテレビ人形劇を思い出した。
井上ひさしと児童文学の山元護久と組んで脚本を担当した連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』というNHKの子ども向け番組が夕方5時45分〜6時まで放映されていた。
東京オリンピックがあった1964年4月に放送が始まり、『ひょうたん島』という漂流する島が舞台の奇想天外な物語。子どもの視点で社会や権威を風刺するセリフの面白さが大人にまでファン層を広げ、高視聴率をとった。1969年までの5年間で、1224回放送された。
ミュージカル仕立てで劇中よく登場人物が歌う、今も鮮明に覚えているこんな場面がある。
YouTubeでご覧いただきたい。
勉強なさい 作詞 井上ひさし&山元譲久 作曲・編曲:宇野誠一郎
(子どもたち) しち はち くう じゅう 勉強なさい 勉強なさい
大人はこどもに命令するよ 勉強なさい
(博士) えらくなるために お金持ちになるために
(子どもたち) あーあーあーあー そんなの聞き飽きた
(サンデー先生) いいえ 賢くなるためよ 男らしい男 女らしい女 人間らしい人間
そうよ人間になるために さあ勉強なさい
(トラヒゲ) そうだとも 泣けちゃうな 今の一言 みんな忘れるな
(テケ) トラさんもね
(サンデー先生) さんにがろく
(子どもたち) さんにがろく
(サンデー先生) さざんが
(子どもたち) きゅう じゅう じゅういち じゅうに じゅうさん
良い子になあれ 良い子になあれ
大人は子どもを教育するよ 良い子になあれ
(博士) 人にほめられるために お気に入りになるために
(子どもたち) あーあーあーあー そんなの聞き飽きた
(サンデー先生) いいえ よい大人になるためよ 男らしい男 女らしい女 人間らしい人間
そうよ人間になるために さあ良い子になりなさい
(トラヒゲ) そうだとも 泣けちゃうな 今の一言 それも忘れねえ
「男らしい男、女らしい女」というのは今の時代に合わない問題表現だが、私は基本的にサンデー先生(女性)の考えを支持したい。勉強を地位やお金を得る手段と捉えるのではなく、「人間になるため、より善き人間になるため、世の中のため人のために生きる人間になることを目的とする」のが勉強だと子どもたちを諭しているのだ。
我々大人は、ともすれば「勉強は手段」だとしか教えてこなかったのではないだろうか。勉強することの目的をどれだけ教えてきただろう。
50年以上も前の人形劇の歌が、今も心に響き、何かを訴える。
最後に、『ひょっこりひょうたん島』のテーマソングをお聴きください。60才以上はみんな歌えるはずです。そういえばモーニング娘も歌っていましたので、若い人でも知っているかもしれません。
作詞 井上ひさし&山元譲久 作曲 宇野誠一郎 歌 前川陽子
波を ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ かきわけて(ちゃぷ ちゃぷ ちゃぷ)
雲を すいすいすいすい 追い抜いて(すい すい すい)
ひょうたん島は どこへ行く ぼくらを乗せて どこへ行く ウーー ウーー
丸い地球の 水平線に 何かがきっと 待っている
苦しいことも あるだろさ 悲しいことも あるだろさ
だけど ぼくらは くじけない 泣くのはいやだ 笑っちゃおう 進め
ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島