難波駅を出た電車がわずかに右にカーヴすると、つり革に掴まっていた男たちは一斉に右側の窓から外を見やった。
 ほんの一瞬、大阪球場のスコアボールドが見えるからだ。
 私の家は球場から1キロ以上も離れていたが、物干し場にあがると、観客のあげる歓声が風に乗って流れてきた。
 確かに昭和のある時代まで、私たちは「自分の五感で直接」社会の動きを感じとっていたのだ。                           












2019/9/28
共同通信系列の新聞・ニュースサイトに掲載された表である。































































































「金」(きん・かね)と
「ウンコ」は、
思いの外「相性が良い」みたいだ。



これは
「ブリリアントジュエリー」

という会社の商品。
Yahoo!ショッピング、とか
楽天、などで買える。
18金製で輝く「金のうんこ」を本職の宝石屋さんが本気で作りました。
とある。
受注生産である。
18金製だから安くはない。



指輪もある。



こちらは使い方がよく分からない。
こいう風にウンコをするには、かなりのテクニックが要るだろう、どうするのだろう、と考えさせるのが狙いか?
なかなか奥が深い逸品である。





お手頃価格のものもある。
こちらはAmazonで見つけた。
『酒井かんぴょう店』
の商品

金運招来
【開運 金のうんこパール金】置物 <座布団と屏風付き>



金運招来
【金のうんこ貯金箱】パール金置物 <座布団付き>






『秒速SUNDAY』
というサイトの記事です。(2017/12/13)

東京浅草シンボル「金のうんこ」が復活!再び黄金に輝いていると話題に
今年の11月7日あたりからアサヒビールの吾妻橋本部ビル(アサヒビールタワー)に隣接するホールの上においてあるオブジェ「フラムドール」(通称:金のうんこ)が消えているとネットで騒動となりました。バブルの象徴とも思えるあの黄金に輝くオブジェは浅草から消えていくのか?と不安になった方も居ましたが、そうではなく塗装し直しということでした。
11月頭にには柵がかけられて見られなくなった「金のうんこ」。当初は取り壊しなのか?と騒がれておりましたが、その後の調べでは「塗装し直し」ということが明らかになりました。再塗装の理由としては、塗装が禿げて色あせてしまっているから、2020オリンピックに向けて再び輝きを取り戻すための対策だということです。
それが昨日ようやく完了し、柵がとりのぞかれていたようです。
ということでお披露目された姿がこちらとなります。






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「ウンコまみれ」の二十人  
       ーーーー 関西電力 3.2億円収賄汚職 その1
                  (2019年 10月 01日)



関西電力会長 「金品受領」問題 ーー なぜ「収賄汚職」と言わないか?


 呆れてものも言えない、とか、開いた口がふさがらない、とかは、怒りや驚きが忍耐の許容限度を超え、一時的な失語状態に陥った状態を表す常套句であるが、このところ新聞を賑わしている「関西電力会長の金品受領」の記事の数々は、さらにその上を行くものである。
 米国人なら、きっと、"What can I say?" と肩をすくめて口を閉ざしてしまうだろう。
 大阪人なら、うどん食ぅて、屁ぇコイて、寝る、しかないないだろ。
 私なんぞは脱力感の底に沈んでしまい、屁を放る気力も萎えてしまった。

 気の合わない人には会わなければよい。嫌いな店には行かなければよい。だが、この怒りを表現するにはワープロを立ちあげなければならないし、そのパソコンは「関西電力の作った電気で動いている」のである。だから黙している訳にはいかない。練り歯磨きのひしゃげきったチューブから最後の一滴をひねり出す思いで、気力をふりしぼり、ひとこと述べさせていただく。当然お上品な物言いは出来なくなる、覚悟しろ。

 ただし、最初に断っておく。
 関電側の言い訳は一日ごとに変わる。新聞各紙の報道内容にも少しずつ差がある。だが、そんなことはどうでも良い。私は、ワイのワイのと騒いでいるマスコミの尻馬に乗って、関電を攻撃するつもりは毛頭無い。
 私は「関電側の言い訳」を云々するより以前に(デンデンと読むのではないぞ、A君!)、「新聞の報道姿勢」に対して腹を立てているのである。
 さらに、私の怒りは、「徹底した調査を改めて求める」だとか「国民からの疑念にこたえるためしっかりとした説明が必要だ」とだけ言葉少なく言及し、「対岸の火事」を決め込んでいる「内閣府と経済産業省、その他諸官庁」に向かっている。
 お前たち、「原子力村」の仲間内ではなかったのか?


まずは、朝日新聞の報道から


『朝日DIJITAL』(2019年9月28日)

《標題》 関電会長「金品断ると激高された」 13年前から受領
《本文》 関西電力の役員ら20人が2011年からの7年間に高浜原発がある福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から計約3億2千万円分の金品を受け取っていた問題で、八木誠会長がそれ以前の06年から金品を受け取っていたこと
がわかった。28日、朝日新聞の取材に認めた。10年までの4年間にわたって複数回金品を受け取り、金沢国税局の調査が入るころまで自宅で保管していたという
 関電は27日の記者会見で、11年以降に金品が渡っていたことは認めていたが、それ以前については明らかにしていなかった。森山氏に資金を提供していたのは、土木建築会社「吉田開発」(高浜町)。金品は、八木氏のほか岩根茂樹社長らに渡っていた。
 八木氏は06年6月には、関電の原子力事業本部(同県美浜町)の本部長代理に就いた。09年6月に原子力事業を統括する本部長(副社長)に就任していた。翌年に社長になったが、「社長就任後は、(森山氏とは)一度も面会しておらず、金品も受け取っていない」
と説明した
 八木氏によると、関電原子力事業本部では以前から森山氏を関電の勉強会の講師として招き「社内では『先生』と呼んでいた」
と説明。勉強会の際には県職員も同席していたという
 森山氏は八木氏に対しお中元、お歳暮のほか、年に1、2回、面会のたびに金品を提供。八木氏は「常識を超えるような金品だった」
と話し、「受け取りを断ると、激高された」と説明。金品は社内に置かず、大阪府内の自宅で保管していたという
  https://www.asahi.com/articles/ASM9X6KRDM9XPPTB00G.html

 この文章は分かりにくい。何度読み直しても、ああ、成る程、と納得させられることがない。驚き・怒り・困惑などの感情が、中途半端に掻きたてられては行き場を失い、そのまま脳髄の周りにまとわりつく。読者は、感覚反応の方向が見いだせず、何の行動にも移れないまま、袋小路で立ちすくむしかない。何故か?
 理由は簡単、文章に心がこもっていないから、である。
 気恥ずかしくなるほどの骨董的表現だが、「心がこもっていない」と言うより他はない。
 ここで言う「心」とは、何も高貴な精神のことではない。ごく当たり前の、ごく日常的な、喜怒哀楽の感情のことを言っている。この記事には、記者の「心」どころか、気持ちの一片、感情の揺らぎすら表現されていないのだ。これが読む者を戸惑わせてしまう。
 字面に注意していただきたい。赤字太文字に下線を引いておいたのだが、どの行も、判で押したように、同じような終止の言葉が繰り返される。

  …… がわかった。
  …… という。
  …… と説明した。
  …… と説明。
  …… という。
  …… と話し、
  …… と説明。
  …… という。

 何じゃ、これは!
 この記事は、関電八木会長に取材した内容をまとめたものなのだろうが、この記者の「機能」は、数千円で買えるボイス・レコーダーと、どこが違うのだ? 収録した音声データをテキストに変換するだけが「記者としての仕事」なのか? きょうび、音声のテキスト変換ぐらい、パソコンとかスマホがあれば無料で出来る。

 内閣官房長官菅義偉は、内閣府記者クラブの面々に、ボイス・レコーダーに徹せよと強要するらしい。それを拒否する東京新聞記者の望月衣塑子さんを目の敵にして、臆面も無く、声を荒げるという。そんな菅義偉ほど、八木誠が居丈高であったはずがない。それどころか、取材の場では、金玉が縮み上がるほどビビりまくっていたはずだ。どんな質問をしても、怒鳴り返されることなどなかっただろう。
 最後の文節など、言い訳にもならない言い訳である。この常識的感覚から無限大に乖離した文言に対しても、えっ、八木さん、それはどう言うことですか? と朝日の記者は問い返さなかったのである。
 再引用しよう。


『ウンコ論法』の出現


 森山氏は八木氏に対しお中元、お歳暮のほか、年に1、2回、面会のたびに金品を提供。八木氏は「常識を超えるような金品だった」と話し、「受け取りを断ると激高された」と説明。金品は社内に置かず、大阪府内の自宅で保管していたという。

 この言い訳は、子供さんに対して失礼な言い方になるが、まるで「子供じみた」ものである。
 例えて言うなら、下着が汚れたままでいるのを注意され、「学校でウンコをした、紙が無かったので、そのまま帰ってきて、忘れて遊んでいた」と、答えているに等しい。叱りつけるか、さぞかし気持ちが悪かっただろうと抱擁するかは、親次第だが、何れの場合でも、親は「家に帰ったら、すぐに、お尻を洗って下着を取り替えること」と言うだろう。「躾」の問題として。
 しかるに、八木誠は、もう「躾の行きとどいた」爺ィのはずなのに、
  「受け取りを断ったのだが = ウンコをしたのだが」、
  「激高されたので = 紙が無かったので」、
  「自宅で保管していた = ウンコの付いたパンツをはいたままでいた」
と、言っているのである。

 政治家や行政官の惚けた論点のすり替えを、『ごはん論法』と呼ぶことが市民権を得た。それに倣って、八木誠のような「躾」以前の「大ぼけ言い訳」を『ウンコ論法』と呼ぶことにする。
 因みに、後で触れるが、八木誠は京都大学工学部の出身であるゾ。関西人の京大幻想を打ち崩した罪は深い。
 さらに、因みに、「激高」という文字遣いは止めてほしいなぁ、通天閣の高さの話じゃあるまいし。新聞記者なら、伝統的・正統的に「激昂」と書きたまへ。でも、調べてみたら、「激高」は『日本新聞協会用語懇談会』という組織が正式に認めた「代用表記」なんだって! 寄って集って何を懇談しているのだ、アホか、前ら。


毎日新聞だって、負けてはいない


“毎日新聞”(2019年9月29日)

標題》 会見あいまい、はぐらかし
《本文》 岩根社長は会見で、自らと八木誠会長ら20人が2011〜18年に、中元や歳暮などの名目でスーツ券や現金など総額3億2000万円の金品を受け取っていたことを公表した。提供したのは高浜町の元助役、森山栄治氏(今年3月に90歳で死去)。金沢国税局が昨年1月に始めた、高浜原発関連工事を請け負う建設会社への税務調査によって発覚した。
 関電は、税務調査を受けるまで会社として金品受領問題の概要を把握していなかったと主張する。企業法務に詳しい弁護士は「公益企業の代表格ともいえる電力会社の多数の幹部が、多額の金品を受け取っていたことも驚きだ。しかし、会社として概要を把握せず、個人で長期間金品を保管し続けた状況も異常だ」と指摘する。

  https://mainichi.jp/articles/20190928/k00/00m/040/286000c

 毎日の記者は、もう少し狡猾である。
 『会見あいまい、はぐらかし』と標題を付けて、関電の主張を批判しているように見せかけているが、これは、あくまで「見せかけ」でしかない。
 文章の後半を読みなおしてみよう。「関電の主張」と「企業法務に詳しい弁護士の指摘」の「両論併記」の形になっている。標題は後者の「弁護士の指摘のイメージを拝借している」にすぎない。記事全体が「毎日の記者としての主張」・「毎日新聞としての見解」と見なされることを巧妙に避けているとしか思えない。

 毎日が関電に対しそこまで気を遣わねばならない理由は、一体、何なのだろう?
 (以下、面倒だから一切確認せずに、湧き上がってくる疑惑だけで書くが)
 広告主だからか? 
 株主だからか? 
 巨大企業の何たら連合会のお仲間だからか? 
 社内にポストを得られなかった役員クラスの出向先・出向元の関係があるからか?
 まあ、どうでも良いけれど …… 。


「ウンコまみれ」の20人とは、誰のことか?


 毎日の記事によれば、岩根社長は自らと八木誠会長ら20人2011〜18年に、中元や歳暮などの名目でスーツ券や現金など総額3億2000万円の金品を受け取っていた」と言う。
 では、この「20人」とは一体誰のことなのか。
 一般社員や平取(ひらとり、会長・社長・専務・常務などの肩書の付かない取締役のこと)であるはずがない。会長・社長、およびそれに準ずるクラスの役員であると思われる。ならば、関西電力の歴代社長はとは誰なのかを調べてみれば、中心人物の見当がつくだろう。
 共同通信の取材では(私見では、ここの記事が一番まともであるように思える)、八木誠会長は「自らが受領した時期について、2006〜2010年だと」述べている。ならば、今世紀に入ってからからの歴代社長名を調べてみよう。そいつらが一番臭い奴らである。
 結果は次の4名。出典は“weblio辞書”。



 見事に「京都大学卒」が並んでいることに驚かされる。
 これは「奇異」を通り越して「異常」である。それほど、関電とは「学閥」に支配された組織体ののだろうか? それとも、若狭湾の原発に関わった人物が出世できたということなのか?

  …… と、書いてきて、この表のなかに見覚えののある名前を発見した。
 第10社長『森詳介』という名前に注目していただきたい。
 このサイトの読者なら、すでにこの名前に出会っているはずである。


「ウンコまみれ」の一人が、こんなことを言っていた!


 2016年3月、私は次の新聞記事に激昂して、『原発推進論 − 不勉強を傲慢さで補う屁理屈』を書き始めた。【その1】から再度、引用しよう。“朝日新聞 DIGITAL”(2016年3月18日)の記事である。この中で森詳介は、えらく格好良く啖呵を切っている

《標題》 怒る関経連「なぜ一地裁の裁判官が」 高浜原発差し止め
《本文》 関西電力の高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定を、
関西経済連合会の森詳介会長(関電会長)や角和夫副会長(阪急電鉄会長)らが17日、批判した。
 角副会長は17日、関経連の記者会見で「憤りを超えて怒りを覚えます」と切り出した。「なぜ一地裁の裁判官によって、(原発を活用する)国のエネルギー政策に支障をきたすことが起こるのか」と述べ、「こういうことができないよう、速やかな法改正をのぞむ」と訴えた。再稼働で電気料金が値下げされると、鉄道事業の電気代が年5億円安くなるとみていたという。
 
森会長も同じ会見で、「値下げができなくなったことが関西経済に与える影響は小さくないと考えており、一日も早く不当な決定を取り消していただかなければならない」と話した。
 沖原隆宗副会長(三菱東京UFJ銀行特別顧問)も「理解できない」とし、佐藤広士副会長(神戸製鋼所会長)も「(大津地裁のように)裁判がいろんなところで次々に起こり、電気の安定供給に不安が出てくるのではないかと懸念している」と話した。

  http://www.asahi.com/articles/ASJ3K514KJ3KPLFA00D.html?iref=comtop_pickup_04

 ウンコまみれの男が、ウンコまみれのまま、(高浜原発差し止めによって)「値下げができなくなったことが関西経済に与える影響は小さくないと考えており、一日も早く不当な決定を取り消していただかなければならない」、などと曰っていたのである。
 森の怒りの正体は、高浜原発差し止めによって、贈賄元である『吉田開発』への工事発注量が減少してしまうことにあった、と想像するに難くない。

 こうなると、一時の激情から「ひとこと述べさせていただく」では済まなくなってくる。
 稿を改める。
 次回は、冷やかし半分を止め、本気で批判してやる。




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