難波駅を出た電車がわずかに右にカーヴすると、つり革に掴まっていた男たちは一斉に右側の窓から外を見やった。
ほんの一瞬、大阪球場のスコアボールドが見えるからだ。
私の家は球場から１キロ以上も離れていたが、物干し場にあがると、観客のあげる歓声が風に乗って流れてきた。
確かに昭和のある時代まで、私たちは「自分の五感で直接」社会の動きを感じとっていたのだ。
菅個人が
どれだけの公金を浪費しているか、
知りたくば、
ここを見よ。
新型コロナウィルス感染症の
症状緩和に効果あり
と報告されている
薬剤２種
最後は、自衛しかないのか？
アセトアミノフェン
ステロイドの一種の
プレドニゾロン
新型コロナ感染症を
なめている人たちの
マスク姿集
この人のマスクは、
何時も「あご出し」マスク
この人は
たいてい「鼻出し」マスク
そして、
時々「耳かけ」マスク
何がおかしくて笑っているのか。
いっぺん、
しばいたろか、
われら。
じょーだん、
言うてるんや、
ないで。
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菅よ、似非文化人と疑似科学吹聴者に依存するのを止めよ。
『コロナ・パンデミックから何を学ぶか？』 その11
(2021年 1月21日)
総理大臣は、政策に行き詰まると、言葉も詰まるようになる。
あれほど、口から出任せ、出放題、嘘八百の言辞を弄していたのに、昨今はたびたび壇上で立ち往生。やっとひり出した言葉は意味不明、まるで寝言。
えっ、今、何ておっしゃいました？
えっ、答弁は、それだけですか？
だが、こうなると、決まって、それを擁護するお節介者がしゃしゃり出てくる。
安倍晋三の時は、お疲れ様の一言も言えないのか！ の橋下徹だった。
今度は読売かよ。
この文章は、黒を白と言いくるめる、という喩えの典型であるが、いかに虚飾で誤魔化そうとしても、首相の日常がどのようなものであるかが透けて見える。要は、
“一緒にメシを食うこと” が、この人たちに取っては “政治” のすべて。
政治家側から云えば、自らに対する支持を確かなものにすること、相手側から云えば、何かと便宜を図ってもらえるという感触を確かなものにすること。会食とは、その節はどうかよろしく、という、指切拳万（ゆびきりげんまん）のツールなのだ。
食事代を払ったのが政治家側なら、「支持をよろしく」と政治家の方から指切りの手を差し出しているのであり、相手側が払ったのなら「何かとお力添えをよろしく」と、相手側がすり寄っている、ということなのだ。まさか割り勘だった訳ではないだろう。
この時節に、「ホテルでの朝食」なんてこと自体、極めて不謹慎に響く言葉であることに、読売の記者は気づかないのだろうか。さすがに、料亭や三つ星レストランでの会食は憚れるから、朝食会にシフトした。ただ、それだけのことじゃないか。
「情報収集するのが日課」とは聞いて呆れる。
「視察」が公費を使っての乱痴気旅行であるように、「意見交換」とか「情報収集」とかは、同じく公費で酒食の贅沢三昧にふけることだ。このことを国民は重々承知している。しかし、政府のエライ人たちのことだ、多少の無駄遣いは許容してやろう、という程度の寛容さも持ち合わせている。だが、それに乗じて、「情報収集するのが日課」と言って恥じぬ精神は、変態的に異常である。
「情報収集」だと？
それなら聞くが、「情報収集」という名目で、政府全体（あるいは、菅個人も含めて）としてどれだけの予算を使っているんだ、あんたら。それでも、まだ、情報不足だというのか？
情報！ 情報！！ 情報！！！、 …… それほど情報に飢えているのなら、ちょっとネット検索でもしてみてごらん。政治家として座視できないような情報が、次々と飛び出してくるぞ。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
例えばこれだ。旧２チャンネル系まとめサイトを見ていたら「日本終了、医療崩壊始まる」というスレッドが眼にとまった。クリックすると、ツイッターの画面が現れた。
“s224Mack”さんというアカウントの、ツィートをコピーしたものである。日付は１月10日。
３日目
夕方に保健所からの連絡あり。
隔離施設は満席で入れないので自宅療養を指示される。
食料の配布はサービスがパンクして無理とのこと。
なるべく１度で済むようにスーパーで買い溜めをするように言われる。
その際は速やかにかつ会話をしないこと。
東京はすでに崩壊しております。
この“s224Mack”さんは、たまたま検査を受けたら陽性だった、というのではない。ハッキリとした自覚症状があったので、自分から検査を受けに行った。それが１月７日。その結果が陽性だったのである。それに対する保健所からの指示は、自宅待機。良いですか、症状が出ているにも関わらず、ですよ。そして３日待たされての10日、やっと来た指示は、
a) 入院先も隔離施設も満杯です、自宅療養しなさい。
b) 食料の配布は出来ません、自分でスーパーへ行きなさい。
何よ、これ！
コロナに感染して症状が出ていても、中央政府も、地方行政も、何の支援もしてくれないわけだ。
なるほど、これが、安倍晋三の言う「取り戻した日本」の実態なのか！
菅義偉の言う「自助努力」ということか！
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
“s224Mack”さんは、経過を逐一ツイッターにアップしてくれている。そこで、コロナ感染後の自宅療養に関する部分を選んでコピーさせてもらった。幸い（と言って良いのかどうか分からないのだが）“s224Mack”さんは「重症化」に至っていないようである。だが、例え症状は軽くとも、コロナ感染となれば、孤立無援のなかで、どのようにして病苦と不安に耐えなければならないのかが、痛いほど伝わってくる。
ツイッターは、新しいツイートが上に書き加えられるスタイルだが、ここでは便宜上、上から時系列どおりに並べたおいた。赤線■■（行政の対応、電話連絡のみだが）と黄線■■（“s224Mack”さんの心境、判断）は、私が書き加えたものである。どうか､じっくりと読んでいただきたい。
自宅療養と云っても、医師が往診してくれて、悪化させないためのアドバイスや薬剤の処方があり、もし悪化の傾向があればすぐに連絡しなさいと言われたのなら、患者は安心して休んでおられる。だがこの場合はどうか。保健所とか療養者支援センターから電話連絡があるだけで（それも、約束どおりにはかかってこない）、さんざん待たされた末、伝えられることといえば、「そろそろ回復するはずだ」とか、「10日たてば感染力はなくなるはずだ」とか、「明日からは普段通りの生活をして良いはずだ」とか云うような、平均的・標準的・かつ楽観的見通しによりかかった、対応マニュアル通りの文言ばかりである。
だから、患者としては、「急に悪化する事もあるらしいので予断は許されない」「この感じだと延長されそう」「大丈夫なんこれ！？」「社会復帰できるんやろか。。。」と、あれこれ思い悩むより他はない。
さらに驚かされるのは、薬剤による手当が一切無い、という事実である。
去年の春、感染拡大初期の頃から、治療に当たっている医師から、「アセトアミノフェンの経口投与」とか「ステロイド剤の吸入」が症状緩和に効果がある、と報告されていた。
私のような素人でも、アセトアミノフェンは、解熱・鎮痛に一般的に使われている抗炎症剤であることを知っている。誰だって一度や二度は使ったことがあるだろう。市販の風邪薬だって主成分はこれだ。薬効・安全性・価格・供給量など、すべての条件がバランス良く整った「実績ある」薬剤である。ドラッグストアでも買える。つまり、極端に乱用しない限り比較的安全と認められている「実績のある」薬剤なのだ。とりあえず、このアセトアミノフェンを手渡しておいて、熱が高いときや痛みの酷いときに使用すること、少し楽になりますよ、と申し渡しておけば、患者はどれだけ助かることか。
ステロイド剤だっておなじ事だ。新型コロナ感染症は、症状が進むと、ウィルスによる体細胞の攻撃以上に、それに対抗する防御免疫システムの過剰反応が起こると報告されている。つまりアレルゲンに対してアナフィラキシーを起こしているのとおなじだ。ならばステロイド剤は極めて有効だろう。症状が急に悪化する場合は、アナフィラキシー状態になった可能性が高い訳だから、電話での問診で良いから、直ちにテロイド剤の使用を指示すべきだろう。アナフィラキシーをなめてはいけない、あっという間に死に至る場合がある。
なぜ、そうしない？
政府・厚生省・行政などは、口をそろえて、それが実行できない理由を並べ立てるだろう。医師の処方が無いとか、薬事法に違反するとか、新型コロナウイルスに有効な薬剤はまだ確定されていないんですよ、だから素人判断は困るんだ、とか言って。
ならば言おう。そういう論法は、原理論・原則論をもちだして、自分が率先してすべき仕事を回避しているだけのことだ、と。法律・条例・慣習などが妨げになるのなら、それを変えていくのが政治だろう。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
こうしている間にも、「自宅療養」を強いられている国民が、次々と死んでゆく。
おなじ読売新聞から引用しよう。
国民は、発熱や咳の症状が出ても軽々しく医者に行くな。保健所に連絡し、その指示を待て、と言われてきた。ところが、その指示に従って「自宅療養」していた人たちが、次々と死亡している。
じゃあ、私たちはどうすればよいのか …… 、記事を読み直すと、この文言が目に突き刺さる。
専門家は「異変があれば早急にかかりつけ医に連絡するように」と呼びかけている。
専門家は …… 呼びかけている、だと？
ふざけるな。
何故、ここで急に、「軽々しく駆け込むな、と云われてきたかかりつけ医」に連絡するように、などと云う、循環論が出てくるのか？ 無責任きわまりない。
この「専門家」って、いったい誰だ？ どこの、どいつだ？
国民のうち、いったいどれほどの人に、「懇意にしている主治医がいる」と云うのか。
仮に、主治医がいたとして、「容態の急変」を誰が判断するのか。
仮に、自分自身で「容態の急変」を悟ったとして、その時は、もう歩くことも出来ないし、ましてや、電話をかけることなど出来ないはずだ。自分の経験から判断してみろ。
この記事を読めば、現在の標準的基準として、「歩くことが出来れば、まだ軽症」と判断されていることが分かる。
…… １４日に診察した病院は、自力で歩行できていることなどから「直ちに入院が必要な状態ではない」と判断。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
我が国における新型コロナ感染症対応は、「感染者および感染の疑いのある者」と「医療機関」との間に「保健所」を介在させる仕組みで行われてきた。だが、早くから指摘されているように、その「保健所」に担わせた機能がキャパシティ・オーバーになっている。さらに感染の第３次拡大により、日本中至る所で、その機能が崩壊状態に陥っている。ならば、政府・厚生省・および地方行政の火急の仕事はだだ一つ、医療機関のみならず保健所とその関連組織に、ひと・もの・かねを集中させ、担わせた機能を保全すること、これ以外に何もないではないか。
しかるに、政府・厚生省・および各地方行政は、一体何をしているのか。
感染したことが判明した人や、症状が進んでいる人、つまり入院を希求している人たちが、孤立無援のまま自宅に放置され、死の危殆に瀕している状態であるのに、１月18日に招集された国会では、何とまあ、「コロナ感染したにも関わらず入院を拒む者を牢屋に入れる」法律を作ろうとしている。
呆れてものが言えない。
いったい、日本のどこに、一個人に入院を勧告した知事がいるのか？ また、入院を勧告されているのに入院を拒否している人がいるのか？ 仮に、何例かがあったにせよ、感染拡大という国難の渦中にわざわざ立法化せねばならないようなことなのか？
この法案を国会に提出する政府も政府なら、審議に応じる野党も野党だ。さらに、平然と報道するマスコミもマスコミだ。こいつら、皆すべて、新型コロナウィルスより以前に、思考能力を完全停止させられる疫病に感染してしまっているのだ、としか思えない。あな、恐ろしや。
聞くところによれば、菅義偉は「コロナワクチン接種の担当」に河野太郎を指名したという。
ネポティズム（nepotism）お仲間政治の度が過ぎて、気がつけば政府中枢は、漢字は読めない、習字は下手くそ、口はろくに回らない、計算も出来ない、空気も読めない、冗談を言えばすべる、パソコンどころかコピー一枚とれない、マスクすらきちんと着用出来ない、 …… 、しない、出来ない、する気ない、の三拍子そろったダメオヤジばかりになってしまった。マスク２枚配るのにあれだけ手こずったのだからと、何とか仕事の出来そうな雰囲気の河野太郎に目を付けたのだろう。
だが、これこそ、コロナ感染症というものをナメた態度だろう。
彼らは依然として、コロナ感染の現実に向かっていない。
ワクチン接種で手こずれば、さらに支持率が低下する！ このことだけが心配なのだ。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
冒頭の、会食の話にもどろうか。
安倍晋三や菅義偉は、いったいどのような有識者や専門家たちと会食しているのだろう？
安倍晋三の場合、百田尚樹・山口敬之（睡眠薬強姦魔）・櫻井よしこ、などは「たまに会食」以上のお仲間であった。そういった幇間(ほうかん)連中の中でも、小川榮太郞はいち早く、安倍から菅へと旦那を切り替えた不謹慎男である。このエータローが、次のような本を出している。
発行日は昨年９月の終わり頃、つまり菅義偉政権誕生の直後。
帯をチラ見するだけで、この本の中身は容易に想像できる。「左派専門家とマスコミ」を批判して、安倍・菅と続く政権の「コロナ政策」を援護しようとするものである。
アマゾンにある紹介文もコピーしておこうか。
「集団免疫説」提唱者の京都大学大学院特定教授が世にはびこる「コロナうそ」を覆す。
マスク、三密、清潔などコロナには無意味、
コロナは年内収束、
東京五輪は大丈夫！
死者、重傷者が少ない日本はすでに集団免疫を得ている。
そして、新型コロナのワクチンは危ない！
右の「京都大学大学院特定教授」だと称している白髪頭オヤジは、上久保靖彦という男。
去年の７月、コロナ第２波は来ないと「科学的エビデンスに基づいて」断言していた野郎だ。
まぁ、京大教授といっても、いろろ、あらあな。
おそらく菅義偉は、コイツから「Go To キャンペーンがコロナ拡大の原因であるというエビデンスはない」というセリフを学んだのだろう。
似非（えせ）文化人と、大衆受けする疑似科学吹聴者にだけ頼っていたのでは、結局大けがを負うのは貴方自身ですよ、菅義偉さん。
彼らは、何の責任もとらず､スルリと逃げるに決まっているんだから。
－－【その11】了－－