難波駅を出た電車がわずかに右にカーヴすると、つり革に掴まっていた男たちは一斉に右側の窓から外を見やった。
 ほんの一瞬、大阪球場のスコアボールドが見えるからだ。
 私の家は球場から1キロ以上も離れていたが、物干し場にあがると、観客のあげる歓声が風に乗って流れてきた。
 確かに昭和のある時代まで、私たちは「自分の五感で直接」社会の動きを感じとっていたのだ。                           








小池百合子東京都知事に係わる話が続くので、一度はそのご尊顔を貼ろうと思う。
だが、私のPCの検索エンジンには奇妙な癖があって、なかなか目的の画像を表示してくれません。
好き嫌いがはげしいのかな?
以下、私と検索エンジンとのやり取りです。





私;
「小池さん」で画像検索してくれないかな。
テレビによく出ている人だよ。



検索エンジン;
ハイ、どうぞ。
貴方の好みにピッタリでしょう。

小池栄子さん



私;
彼女を出したい気持ちは良く分かるけれど、
とりあえず、画像は保存しておこうか、
いや、探しているのは
もう少し年配の人だ、
そう、政治家、



検索エンジン;
ハイ、政治家ですね、

小池晃さん



私;
オイオイ、
右と左を間違えるなよ。
それに男性じゃない
女性だ、
年齢を云うのは失礼だけれど、
確か1952年生まれだ、



検索エンジン;
1952年生まれの女性ですね。
ハイ、

小池真理子さん



私;
彼女の小説は素的だけれど、
違うよ、
あの、小池さんだ、
みんな知ってる、
子供でも知っている、



検索エンジン;
みんながよく知っている人?
ああ、なるほど、
では

オバQの小池さん



私;
違う、
テレビに出てくる人だ



検索エンジン;
テレビで有名な人ですね、
ハイ、

刑事コロンボ



私;
君ィ、
小池さんは、その声の人だろ



検索エンジン;
アッ、ハッハッ、失礼しました

小池朝雄さん



私;
遊んでないで探してよ、
テレビによく出ている人で、いるだろう、ほら



検索エンジン;
じゃぁ、この人?

拝一刀『子連れ狼』


私;
シトシト、ピッチャン、シト、ピッチャン、
歌っている場合か、
ナゾナゾできたか、
その原作者だろ、小池さんは、



検索エンジン;
原作者の小池さんですね、はい、

小池一夫さん



私;
どう言えば君を素直にさせることが出来るのだろうか?
そうだ、
いつもマイクを持って喋っている人だよ。



検索エンジン;
マイクを持って
カメラにむかっている人、ねぇ、

小池清さん



私;
そんなに昔の人じゃない
今、テレビに出てる人
小池や、
こいけや!



検索エンジン;
コイケヤ、ですね、
はい、

湖池屋のポリンキーズ



私;
君もなかなかしぶといね、
創作キャラクターではない、
人間の小池だ、
こいけだ!



検索エンジン;
人間のこいけだ、ですね、

人間の「濃い毛」だ!



私;
もう、ええわ。
うどん食うて、屁ぇこいて、寝る。









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政権中枢と専門家、無能化の相互感染が進行!
    『コロナ・パンデミックから何を学ぶか?』 その5
                   (2020年07月24日)


 前回コロナ感染に関する記事を書いたのは、7月5日であった。自分の書いた文章を引用するのは気が引けるが、冒頭で私はこう書いている。

 首都圏を中心に、新型コロナウィルス(COVID-19)感染がジワリと再拡大している。しかし、政治家も、行政も、マスメディアも、初期の緊張感をすっかり失ってしまったようだ。
 さらに忌々しきことに、ウィルス感染拡大以上の速度で蔓延し始めているものが二つある。
 一つは、根拠の希薄な楽観論。
 もう一つは、コイツが悪いという「感染源捜し」である。
 報道がフェイク・ニュース化している。


 まこと残念なことに、我が国のコロナ感染は、この言葉通りに進行している。「夜の街」が魔女の巣窟であるというデマこそ、ウソがバレていつの間にか鳴りを潜めたが、「根拠の希薄な楽観論」はますます蔓延しているように思える。感染拡大は4月の第1波を凌駕する勢いであるのに、安倍内閣はピクリとも動こうとしない。


検査数を増やしました、それで感染者数が増えましたの、と小池百合子。


【朝日 DIGITAL】2020年7月22日 11時21分
〔見出し〕 東京の7月感染者数、4月超え最多に 累計1万人超す
〔リード〕 東京都内で22日、新型コロナウイルスの感染者が新たに230〜240人程度確認されたことがわかった。小池百合子知事が同日、報道陣に明らかにした。都内での感染者数は累計で1万人を超え、月別では7月の感染者数が、最多だった4月の3748人を超えた。
〔本文〕 都内の感染者数が100人を超えるのは14日連続。21日には237人を数え、3日ぶりに200人台になっていた。同日までの感染者の累計は9816人で、1万人まで残り184人に迫っていた。
 7月は検査数の増加に伴って感染者も増え、200人以上を数えるのは21日までで計8日間。同日までに計3591人の感染者が出ていた。
 感染者数の増加を受け、小池百合子知事は22日夕方に記者会見を開き、都民に対して23日からの4連休は不要不急の外出を控えるよう呼びかける方針だ。

  https://www.asahi.com/articles/ASN7Q3QR9N7QUTIL00P.html

 えらく些細なことにこだわるようだが、このニュースの配信時刻を確認していただきたい。22日午前の配信である。だから発表されている「230〜240人」という感染者数は、この22日の検査結果予測数値なのだ。その先で「21日には237人」と、前日の確定数値が示されていることからも、そのことが確認できる。
 つまり、検査結果の数値を見て、感染者数が少なくて良かったと安心しているわけではなく、逆に、多かったからと慌てているわけでもない。昼前の時点でその日の検査実施数が集計される。もちろんこの時点では、検査結果がすべて判明しているわけではない。だが、検査実施数に「係数」を掛ければ、感染者数がほぼ正確に予測できる。その計算予測値をそのまま発表しているわけだ。
 これは「係数」が設定できるほど、感染者がバラツキなく(つまり検体の地域性・年齢構成などの特性に係わらず)存在しているという、恐るべき事実を如実に示している。
 ここまで感染は「普遍的・一般的」なものになっている。まこと、ゆゆしき事態なのであって、この様な場合、慌てふためき、額に汗、唾を飛ばして、大音声で触れまわるのが礼儀というものだ。皆さん、大変なことになっています、緊急事態です …… 、といった具合に。

 しかるに東京都知事なる者、相変わらず、今日の感染者数が多いのは検査数が多かったからです、などと人を小馬鹿にしたような仏頂面で喋っている。このオバハン、地球の裏側にある大学まで行って、いったい何を学んできたのか? 卒業証書の有る無しの問題ではない。
 コロナ感染のフェイズ(オバハン好みの言葉をつかうなら)はここまで来ている。だから、対策は今まで通りの、ありきたりで微温的ものであってはならないはずだ。だが「都民に対して23日からの4連休は不要不急の外出を控えるよう呼びかける方針」で、会見は打ち切られる。「方針」とは東京都が打ち出し実行する「政策」のことであるはずだ。都民の「心構え」にすり替えて、それが「方針」と言えるか。方針? どこに方針がある?
 言葉の正確な意味において方針が出されるのならば、「自覚症状の有無にかかわらず、この私が感染している可能性があるという現実」に向けてのものでなければならない。


それは東京都の問題だ、と菅義偉。


 程度の問題ではないが、小池のオバハンはまだ「当事者であるというふり」を装っているが、内閣・政府首脳のオッサンどもは、すでに「当事者であるというふり」すらしなくなっている。
 まず、菅義偉の場合。

【東京新聞】2020年7月13日 20時27分 (共同通信)
〔見出し〕 コロナ東京問題、菅・小池氏舌戦 新規感染者の増加で
〔リード〕 新型コロナウイルスの新規感染者の増加傾向について、菅官房長官と小池東京都知事が舌戦を繰り広げている。菅氏は感染者の増加を「東京問題」と表現し、東京都の対応に不満を示す。小池氏は政府の経済活性化策を挙げて「むしろ国の問題だ」と反論している。
〔本文〕 菅氏は11日、北海道千歳市での講演で、「圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど、東京中心の問題になっている」と語った。
 一方の小池知事は13日「逆に圧倒的に検査数が多いのが東京だ」と記者団を前に反発した。観光割引を22日に始める政府の対応に触れ「冷房と暖房の両方をかけることにどう対応すればいいのか」と皮肉った。

  https://www.tokyo-np.co.jp/article/42238

 菅義偉の発言は、北海道千歳市における講演でのものである。多分に北海道の行政担当者に向けてのヨイショが感じられる。仮に感染者ゼロの岩手に呼ばれたのなら、多くの感染者を出した自治体を引き合いに出して、例えば「それは北海道の問題だ」などと言ったことだろう。だが、政治家は講演会や支持団体の会合での挨拶など、公式な場面での「これを言ってはならない」という禁忌から解き放たれた場面では、ポロリと本音を吐露してしまうものである。菅義偉は「立場上いつもこのオレが記者会見で答弁させられているが、コロナ感染対策の実行責任は厚労省と地方自治体にあるはずだ、なぜこのオレばかり …… 」と考えているに相違ない。しかし、このオッサンの思考方法を演繹すれば、「北朝鮮と高齢化の脅威」も、集中豪雨による洪水被害も、政府の責任ではなくなってしまうだろう。
 オバハンも反論するなら、「国家的困難に関して、国・政府に主導的責任は無いのか!」と正当な論戦に持ち込めば良いのに、「圧倒的に検査数が多いのが東京よ、何言ってるの、フン」と的はずれの反論を返している。まるで痴話喧嘩、「舌戦」と形容するにはお粗末すぎるではないか。


引きこもり、記者会見もしない、安倍晋三。


 安倍晋三になると、当事者意識は完全に霧散してしまっている。
 お気づきだろうか、最近の安倍晋三は、まったく記者会見を行っていない!
 調べてみたら、6月18日(つまり国会閉会の翌日)が最後である。『首相官邸』のホームページにやたらと自分の記者会見の動画をあげて悦に入っている、あの「仕様(しょう)むないこと言い」の安倍が、だよ。
 本題からそれるかもしれないが、その6月18日の安倍会見の中身をちょっと見てみよう。『首相官邸』のホームページに侵入するのは、多少のことでは怒り出したりしないという自信のある人だけにしていただきたいので、ここに一部分だけ引用しておこう。
  https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0618kaiken.html

 経済活動の回復に向けて取り組んでいる世界の中で、今、我が国のクラスター対策に注目が集まっています。密閉、密集、密接、3つの密を避けることによって、日々の仕事や暮らしを続けながら感染を予防できる。これも、クラスター対策を進める中で得られた知見であり、3つのCとして、今、世界中で認識されるに至っています。

 これはつまり、(と、言いかえるほどの中身はないのだが)
1, 密閉、密集、密接、この3つの密を避けることが、我が国独自のクラスター対策である。
2, この対策が奏功し、日々の仕事や暮らしを続けながら感染を予防できるようになった。
3, この日本のクラスター対策に世界中が注目し、さすが日本、と認識されるようになった。
と、自画自賛しているわけだ。

 もう噴飯もの。3つの密です、君も、僕も、貴方も、私も、朗らかに …… 、なんて歌こそ歌われないだろうが、世界中、どこの国でもやっていることじゃないの。海外発のニュース・サイトを見てごらん、蜜を避ける人たちの写真でいっぱいだ。
 周知のように、安倍政権は、ただ、三密を避けましょう、と繰りかえしてきただけで、ドラスティックなコロナ感染対策を一切してこなかった。その「何もしてこなかったこと」を「感染防止と経済活性化の両立をはかるための対策だった」と言い包(くる)めている。これが、安倍晋三最後の記者会見の中身である。


『新型コロナウイルス感染症対策本部』って、何よ?


 連載第2回の記事で、『新型コロナウイルス感染症対策本部』の為体(ていたらく)をからかった。マスコミがワイのワイのと騒ぎはじめた時期だったので、大臣どもが10分間だけ集まって、「やってます感」を演出するための集合写真を撮った。ただ、それだけが目的の会合であった。
 それが証拠に、緊急事態宣言が全都道府県に拡大されてからは急激に会議の開催頻度が低下。第31回(令和2年4月24日開催)を最後に『議事概要』の PDFファイルが公開されなくなる。これはつまり、安倍以下の各大臣の出席がなく、つまり、何の議事も行われない資料配付だけの会議になった、ということである。
 6月からは「持ち回り開催」(意味不明)がほとんどとなり、しかも6月の開催はたったの3回。そして、第40回(令和2年7月3日持ち回り開催)を最後に休会状態となっている。

 つまり『新型コロナウイルス感染症対策本部』とは、正しくは『新型コロナウイルス感染症〔マスコミ〕対策本部』のことだったわけだ。
  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html


『新型コロナ専門家会議』って、何よ?


【日本経済新聞 電子版】2020/6/24 18:30
〔見出し〕 新型コロナ専門家会議を廃止 経財相、新組織を設置
〔リード〕 西村康稔経済財政・再生相は24日の記者会見で、新型コロナウイルスの専門家会議を廃止すると明らかにした。代わりに新型インフルエンザ対策閣僚会議のもとにある有識者会議に感染症の専門家らによる分科会を新設する。感染動向の監視やワクチン接種の進め方などを協議する。
〔本文〕 新たな分科会のメンバーは感染症の専門家以外に、地方自治体の代表やリスクコミュニケーションの専門家も加える方針だ。 ……

  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60734640U0A620C2PP8000/

 フクシマ原発事故以来、私は「専門家会議」とか「有識者会議」とか称するものを、まったく信用できなくなった。当たり前だろう、「原発の安全性」にも「新型コロナウィルス感染対策」にも、これが正しいと断定的に結論を出せるような「専門家」は存在しえない。そのような判断が下せるほどの経験知(経験値と言いかえても良い)を、我々はまだ持ち合わせてはいない。たいそうな言い方になるが、人類史的に見てそうなのだ。これは、人選の当否を問うより以前の問題である。

 政府が主唱する「専門家会議」に招聘されるような人は、政府の思惑や意向にギャランティー(guarantee) を与えるためだけの存在であるように思える。例えば、感染症の専門家であっても、岩田健太郎さんのような「極端なもののいいかたをする」人は、絶対に招聘されないだろう。
 ネットの動画ニュースサイトを見ていると、西村康稔(新型コロナ対策担当大臣)や小池百合子が喋った後、必ず「専門家は …… 、」「専門家は …… 、」というダメ出しが加わる。耳障りである。「専門家ではありえないはずの専門家」の一言など、デパートの包装紙ほどの値打ちもないのだ。


議事録が無かった、って、本当かよ?


 この『新型コロナ専門家会議』、議事録すら存在しなかったことがバラされ、さんざん批判を浴びた。
 まったくの私事を述べる。
 私はいくつかの会社の管理職であったわけだが、実務時間の何割かは議事録の作成に費やしてきた。会議が終わるのは、たいてい夕刻以降、深夜に及ぶこともたびたびであった。それから議事録作成にとりかかる。議事録は明朝の始業時までに完成しておく必要がある。なぜなら、役員は会議の決定事項を確認するため、朝一番で議事録を読もうとする。各営業所の所長たちも、議事録を手にして帰るため、宿泊したホテルから直帰しないで、いったん本社に出向いてくる。だから、翌朝一番までに完成、が原則なのだ。
 会議では、すべての議題が挙手で採決されるわけではない。ワンマン社長がいて、こうだ! と断言してくれるのなら良い。たいていは、大方の合意に達したというあたりで(これは、その場の雰囲気である)次の議題にすすむ。もっと曖昧なまま、議論が途絶えてしまうものもある。決議には至らなかったが、対案として記録しておくべきこともある。さて、何を、何処まで、書くべきか?
 議事録の作成は、たいそう気骨(きぼね)が折れる仕事であった。しかし、誰かが書かねばならない。組織運営の原則として、議事録がなければ、会議では何も決定しなかったのと同じことになる。逆に言えば、議事録しだいで、議論未了の案件も決定事項とすることができる。なるほど、共産主義国家では、大統領より『党第一書記』が権力を持つのはこのためか、と徹夜作業の濁った頭で考えたりしていた。

 『新型コロナ専門家会議』のメンバーたちは、議事録が配布されなかったことに違和感を感じなかったのだろうか? 
 自分の発言がどのように取り扱われているかについて、関心がなかったのだろうか? 
 会議の席に着いて、前回の議事録を前に、前回の決定事項・継続審議事項・保留事項などの確認をしなくても、今日の会議が始められたのだろうか?
 いや、そもそも、組織が行う会議と、懇談会やお気軽な茶話会との区別が付いていたのだろうか?
 いや、もっとさかのぼって、会議の決定事項に基づいて組織運営を行うという、実務の遂行経験があったのだろうか?

 つまり、政府側の西村康稔も含めて、『新型コロナ専門家会議』のメンバーは、みな、実務能力欠如の無能力者集団であったのだ、と断定せざるをえない。


「会議解散 会議廃止」が唯一の解決手段


 そんな『新型コロナ専門家会議』が、突如解散させられてしまう。

【毎日新聞】2020年6月30日 15時00分
〔見出し〕提言次々のコロナ専門家会議 なぜ「廃止」表明、何が問題だったのか
〔本文〕(一部のみ引用)
 「国の政策や感染症対策は専門家会議が決めているというイメージが作られ、あるいは作ってしまった側面もあった」。専門家会議の脇田隆宇座長らは24日開いた記者会見で、会議のあり方をまとめた提言を発表し、こう指摘した。提言ではこれまでの活動を振り返り、状況分析だけでなく対策も自ら発信するなど、感染拡大への危機感から「前のめり」になっていった過程を検証。「本来の役割以上の期待と疑義の両方が生じた」と総括し、政府に会議の役割の明確化などを求めた。
 同じ日、西村康稔経済再生担当相は「位置づけが不安定だった」として専門家会議を廃止し、地方自治体やリスクコミュニケーションの専門家らも加えた「新型コロナウイルス感染症対策分科会」を新たに設けると発表した。会見中に廃止の発表を聞いた尾身茂副座長は「知りませんでした」と述べ、会議メンバーに事前の相談がなかったことを明らかにした。さらに、政府の意向で会議の提言案が修正されたことがあったことも明かした。

  https://mainichi.jp/articles/20200629/k00/00m/010/289000c 

 「コロナ専門家会議 廃止」の記事はたくさんあるが、どれを読んでもサッパリ要領を得ない。
 専門家側の代表として脇田隆宇が、「政府の意向を無視して少しやり過ぎたかも」と反省の弁を述べ、その横で西村康稔が突然「だから、コロナ専門家会議は廃止する」と言い放つ。専門家側の面々は「エーッ、そんな話、聞いてないよ!」と驚いた、というのが事実経過のようである。ダチョウ倶楽部のコントかよ。もう、笑うしかない。

 ただ好き勝手な意見を述べあうだけで、合意に至る議論も交わせず、議事録すら書けないような会議運営をダラダラ続けていれば、そうなりますわな、当然。先ほど述べた通り「実務能力欠如の無能力者集団」どうしが、その無能力さを相互感染させ、自助治癒力を喪失して、マスコミの前に現れた、というのがその本質。国家レベルの痴話喧嘩。
 我々がコロナ感染を食い止めなければならないと云う当事者意識が持てないのなら、サッサと「コロナ専門家会議」などと云う看板を返上せよ。


感染拡大 第2波 …… で、安倍君は?


【朝日 DIGITAL】2020年7月23日 14時27分
見出し〕 東京都で新たに366人の感染確認 過去最多を更新
〔リード〕東京都内で23日、新型コロナウイルスの感染者が新たに366人確認されたことがわかった。小池百合子知事が同日、報道陣に明らかにした。300人を超えるのは初めてで、17日の293人を超え過去最多を更新した。

 記事へのリンク

 これ、7月23日の記事です。もう、待ったなしの状況です。
 しかるに、安倍晋三君、まったく動じてはおりません。先に、安倍晋三は、6月18日以降、記者会見すら行っていないと述べたが、7月22日、突然首相官邸で記者会見を行った。
 おや、おや、やっと動き出したのかと、『首相官邸』のホームページを見て驚いた。
 感染拡大、第2波襲来にどう対応するのか、が中身ではなかった。
 でかでかと『Go・Toキャンペーン開始についての会見』と標題が書かれている。
 以下、その全文である。

 令和2年7月22日、安倍総理は、総理大臣官邸で会見を行いました。
 総理は、Go・Toキャンペーン開始について次のように述べました。
 「とにかく、3密を避けるなど、感染予防を徹底していただく。国民の皆様の御協力を頂きながら、慎重に経済活動を再開していく。その方針に変わりはありません。
 同時に、感染予防を徹底していく。また、重症化を防いでいく。そのために、高齢者施設での検査を徹底的に行っていくなど、専門家の皆様の御意見を頂きながら判断していきたいと、こう思っています。ありがとうございます。」
 「こういう機会にも、今御説明させていただいているところでございますが、西村担当大臣からも、また官房長官からも、ほぼ毎日御説明させていただいていると思います。専門的な見地からのいろんなお話も頂きながら、丁寧に説明もさせていただきたいと思っております。

  https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202007/22bura.html

 アンタ、喧嘩を売っている、のか?
 いっそのこと激怒する暴漢にでも襲われたい。そうなれば、頭を下げず、謝罪もせず、恥もかかずに、この窮地から逃れられる、とでも思っているのか?

 疑問符ばかりの締めくくり。いま読み替えしてみて、あまりの内容の無さに自ら驚く。
 当たり前だ。この文章は「批判」である。批判とは、ある人(たち)の思想表現とか、実践行動を対象として表記される。今日採り上げた人(たち)には、思想表現も実践行動も無い。だから、内容ある批判として成立しえないのである。

  −−【その5】了−−  



   
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